Kiss ★Gene Simmonsへの道…My Story

洋楽が好きになったきっかけは。。。考えてみると西城秀樹だったり、郷ひろみだったり、あの時にアイドルがカバーしていた洋楽ヒットを聴いてからでした。秀樹はよくロッド・スチュワートをカバーしていて、「薔薇の鎖」のマイク・スタンドの使い方はロッドそのものでした。そしてひろみは、クイーンの難しい「Stone Crazy」を歌っていました。それまでは、デヴィッド・キャシディーとか、マーク・レスターとか、ショーン・バリーとか、ジョン・モルダー・ブラウンとか、そういった俳優に憧れていたのが、いきなりクイーンにはまり、ビートルズの「ホワイト・アルバム」を毎日聴き、ディープ・パープルではイアン・ギラン時代が好きで「24カラット」をお小遣いを貯めて買い、レッド・ツェッペリンは今でも「プレゼンス」が好きで、キャメル「スノーグース」のアンディー・ラティマーのギターとリック・ウェイクマンの「地底探検」を部屋を暗くして聴いていたロック少女が私でした。

kiss mr.fukuda and snu

福田一郎先生のお付きで初めてKISSを目の前で見た時!!

基本ブリティッシュ・ロック好きだったのですが、クイーン、キッス、エアロスミスという3大ロック・バンド時代がやってきてから、クイーンは特別なものでしたが、この3バンドが大好きで、レコードを買い、雑誌を切り抜いてスクラップブックに貼り、といった毎日が楽しかったものです。その頃は週刊雑誌(当時はweeklyでした)「セヴンティーン」にも洋楽が大きく取り上げられていた時代で、クイーンvs ベイ・シティー・ローラーズという企画があった時は、雑誌を手にクラスではファン同士が戦っていました。(笑)まあ、子供ですから、相手の好きな人の悪口を言い合って、対抗していたわけです。「セヴンティーン」はあの頃の10代の女の子たちにとってはバイブル的な存在でしたね。その後「セヴンティーン」でお仕事をさせていただくことになろうとは思ってもみませんでしたが。。。西さん、お世話になりました!!そしてこの仕事を始め目標としたのが、フレディー・マーキュリー、スティーヴン・タイラー、ジーン・シモンズとインタビューすること!でした。フレディー、スティーヴンにインタビューすることが叶いましたが、ジーン・シモンズはなかなかチャンスが巡ってきませんでした。

the front of the kiss doll

かなり大きめに作りました

最初にKISSのライヴを観たのは、まだ仕事を始める前の1977年か78年。チケットを買うのに、千駄ヶ谷にあるウドーさんの事務所に半徹夜で並び手に入れました。席は2Fの前から4、5列目。アリーナには程遠い場所でしたが、その日のために、ジーン・シモンズ人形を作り会場に持って行きました。妹はポール・スタンレーを作りました。制作期間は1ヶ月!スパンコールもつけましたw。なんで人形を持って行こうと思ったのか、これまた私の不思議な行動の一つなのですが、武道館まで抱えて歩いていると、見知らぬ人からも凄いね、と褒められて嬉しかったのを覚えています。コンサート中は席に座らせておきましたが・・・本当はメイクをしていきたかったのですが、ジーンのように髪の毛を噴水にするぐらいしか勇気がでませんでした。

the back of the kiss doll

カビてしまって、さよならしました。

その後ロンドンに住んでいた時に(80年代後半)ウェンブリー・アリーナでKISSを観ました。ちょうどヨーロッパでの人気が高かった時代でしたが、仮面じゃなくてもKISSってかっこいい、曲がいい、とあらためて感じたコンサートでした。90年代、日本に戻ってきてからも、ジーン・シモンズに会えるチャンスはなく、ニューヨーク・マジソン・ガーデンでのコンサートを観に行った時は、楽屋に行っても遠目で見るだけ。その後の日本公演では、インタビューはできませんでしたが、福田一郎先生に連れられて、大坂城ホールでメンバーに挨拶ができ、その時に写真を撮らせていただいたのが初のKISSとの接触でした。これはコスチュームありの写真でしたからかなり貴重ですが、ジーン・シモンズとひと言も話すチャンスはありませんでした。高いブーツを履いて現れたメンバーを前に、昔ぬいぐるみショーを見に行き、終わった後にぬいぐるみと握手ができるのだけど、目の前にするとちょっと恐怖があった、そんな感じでした。

kiss mr.fukuda and snu

のちにサインをいただきました。

これだけでずいぶん満足でしたが、ジーン・シモンズが自身のレーベルのビジネスで来日た時にインタビューができるというチャンスが巡ってきました。ビジネスマンとしても知られているジーンですが、ビジネスマンとしてのインタビューになるのはちょっと淋しいぞっと思いましたが、ここで待ち続けた夢のひとつを叶えることにしました。もちろん仮面じゃなく、素顔のジーンです。仮面がいいんだけどな〜という欲張りな思いを抱きながら会ったのですが、さすがエンターテイナーです。仮面であっても、なくてもジーン・シモンズはジーン・シモンズで、サービス精神旺盛な人でした。

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仮面ではありません。

「これで私の夢の3つを叶えることができました」と最後に伝えると、「夢はもっと大きく持って進みなさい」と言われました。もっと大きな夢・・・・仮面のジーン・シモンズにインタビューする!はどうかな!!?と心の中で思いましたが、ジーンが言いたかったことは、そういうことじゃないって、ちゃんとわかっています。

god of thunder

私の好きなライヴの「雷神」Photo by me