ミナリ

アカデミー賞候補「ミナリ」を見てきました!各映画賞でも話題の作品として注目を集めていましたが、ゴールデングローブ賞は残念ながら主要部門は逃しました!外国語映画賞もすごいことではありますが、結果としてさまざまな意見、批判が耳に入ってきました!なかでも言葉が70%以上韓国語だから、と言う理由で主要から外れたという意見は、納得いくものではありません。各映画賞の方向性や受賞基準があることは分かっていますが・・・

この映画は韓国の家族がテーマでも、アメリカ制作映画のカラーがよく出ていると感じました。言葉に関しても確かに韓国語ではあるけれど、アメリカに渡ってきた若い両親の言葉の使い方と、ネイティヴな英語を話す子供たちがうまく時代の状況を伝えていたように思います。

韓国映画の人気の一つであるゾンビは出てきません。広い大地の中で夢を見る父親、現実離れした夢に呆れる妻。しっかり者の長女と病弱な弟。そして映画のテーマを伝えるハルモニ!リーアイザックチョン監督の実体験がベースとなっている世界観を、アメリカ制作のフィルターに通し、美しい自然の中でたくましく育つミナリを描いています。

今回アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされたハルモニ役のユン・ヨジョンは、私が韓国ドラマにハマった20年以上前から、おばあさん役や財閥のマダム役、母親役、汚れ役、セクシー役など、その女優魂で体当たり演技を見せてきてくれた女優さん。彼女が出演するだけで、ドラマの価値が上がる、そんな存在です。ウォンビンに夢中だった時に70年代の家族を描いた「コッチ」を見て、ユン・ヨジョンの母親役の凄さに驚いたものです。

だからこそ、彼女が出演したヴァラエティ番組「ユン食堂」には、妙なリアル感があって大好きでした!もうすぐ日本でもシリーズの「ユンステイ」が放映されるので楽しみです!

先ほども言ったように、「ミナリ」はアメリカンドリームを夢見る韓国家族の話です。開拓者たちの苦労や挑戦が描かれつつ、離散寸前の家族を、ハルモニとミナリが彼らに新たな人生を切り拓いてくれます!じんわりりと心が熱くなる映画です!

そういえば、今泉家は祖父の時代、ブラジルに移民する話が出たそうです。結局ブラジルは諦め大連に行き、父は終戦まで大連で過ごしました!ブラジルに行ってたら、どうなっていたのだろうと、ふと考えました!